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アイアンマン - DIYとアドリブの快感が詰まった、MCU伝説の始まりの映画-

マーベルの礎を作った偉人、スタン・リーを探せ!

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さーーーー ようやくここまで来ました!! 長かった!! (勝手に俺が長くしてるんだけど、、)

MCUとは何なのか、マーベルとは何なのか なんて基本的な説明だけで超超超長くなってしまいましたが、事前情報として共有したかった内容は以前の3記事で共有できたかと思います。ここからは、一週に一つずつMCUの映画作品をネタバレしないで紹介していきます。


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MCU伝説の第一作目、アイアンマンについて。

というわけで、MCUシリーズの第一目「アイアンマン」(2008)について語ろうと思います。

まず、アイアンマンの大まかな設定から説明しましょう。

アイアンマンは、基本的には金属のパワードスーツを着たおじさんで、最新の兵器をまとったただの人間です。超能力者とか、宇宙人とかロボットではなく、軍事会社の社長 兼 超天才エンジニア、トニー・スタークが主人公。もちろん軍事会社の社長ですから超お金持ちで、おまけにプレイボーイ。軽口叩きまくりの飄々とした人物です。

あとアイアンなんて言っていますが、基本的にはチタンと金の合金??とかが主なスーツの材料です。

はじめてアイアンマンが漫画に登場したのは1963年、ベトナム戦争の真っ只中です。主人公はアメリカが軍事支援していたベトナムに赴いたところを拉致され、洞窟で武器を作るように命じられます。そこでDIYな鋼鉄のアーマーを作って脱出し、アメリカの戦力として共産主義者をなぎ倒すお話が最初です。

・・・こういう抜き出し方をして振り返るとちょっと引きますが、当時としてもブラックユーモア的にそういう設定にしてたみたいです。

その後、ベトナム戦争でアメリカは破れ、さらにアメリカがベトナム戦争の代償や過ちと向き合い始める頃に、アイアンマンも自らの行為を悔いて弱いものを守るヒーローとして描かれるようになります。その過程でアルコール中毒に陥ったり、様々な葛藤が描かれます。

ベトナム戦争後も、アイアンマンは何度かオリジンがリメイクされ、舞台となる戦争もベトナム戦争から湾岸戦争、イラク戦争へと時代にあわせてアップデートされて行きました。今回取り上げる映画版はアフガニスタンを舞台にしており、イスラムのテロリストたちを敵として描きます。

このアイアンマンは、マーベルのヒーローの中ではめちゃめちゃ重要な人物で、アベンジャーズにおいてもBIG3と呼ばれる最も重要な3人(アイアンマン、マイティ・ソー、キャプテン・アメリカ)のうちの一人なのですが、映画化の当時はそれでも一般的な知名度はそれほど高い方ではありませんでした。それなのになんでこのアイアンマンがMCUという壮大なプロジェクトの一作目として選ばれたかというと、大きな理由は子供がフィギュアを欲しがりそうだからという理由だったらしいです笑

たしかに欲しい。

大人も欲しい。

俺もいつかホットトイズのフィギュアが欲しい。


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ロバート・ダウニーJrが役にハマりすぎ。アドリブの連発(らしいです)

この映画の見どころは、なんと言ってもロバート・ダウニーJrの演技だと思います。

最初の記事でも述べた通り、原作でアルコール依存症と戦うトニー・スタークと、実際に薬物と戦っていたロバート・ダウニーJrは、役どころかもはや人生が重なっています。

中でも両者をつなぐモチーフとして一番象徴的なのは、チーズバーガーの描き方です。2003年、ロバート・ダウニーJrは薬物を大量に摂取した状態でバーガーキングのチーズバーガーを食べ、全く美味しく感じられなかったことをきっかけに、人生を考え直して薬物を海に捨てた という有名なエピソードがあります。このエピソードを再現するように、アイアンマンのシリーズでは人生を問い直す重要な場面でチーズバーガーが出てくるのです。もはやアイアンマンを描いているのか、ダウニーJrを描いているのか、、、知れば知るほどこの2つが溶け合っていて、ファンは両者のことをより調べたくなるのです。

また、そもそもダウニーJrを起用した事自体がすごいです。こんなアクション映画の主演を、イケメンの若者じゃなくて薬物の問題で有名だった当時43歳だったダウニーJrが演じるっていうところから、キャラクターを真剣に描くマーベル・スタジオの本気のキャスティングを感じます。

ダウニーJrはもともとコミックスのファンだったらしく、徹底的に準備したスクリーンテストを観たスタッフたちが全会一致でダウニーjrに決定したことは、ファンの間では有名な伝説になっています。が、なんとエンドゲームの円盤発売に際して、その時の映像が公開されていました! この映像が公式からyou tubeにアップされるとは、、、(泣)

そもそも、アベンジャーズを含めたクロスオーバーや、壮大なユニバース構想がありつつの起用なのに、40代の役者をよく起用したなー とファンでも思います。結果的には完全に正解だったものの、凄まじいリスクをとった選択です。

さらに、この映画がダウニーJrの魅力を最大限活かしているのが、アドリブの多さです。アイアンマンを手掛けたジョン・ファブロー監督(アイアンマン2以降はハッピーという役で役者としても登場)は、撮影時に脚本を大まかにしか決めておらず、かなりの部分でロバート・ダウニーJrがアドリブをしていたそうです。女優のグウィネス・パルトローはダウニーJrが毎回違うセリフを言うから、対応が大変だったとコメントしていますが、そんな二人の会話はアドリブのせいで妙に生々しくてリアルな関係が浮かび上がるようでとても良いのです。また、アドリブを連発した結果、このアドリブの量が映画全体に軽い後味を残してくれます。これこそがMCUのトニー・スタークの魅力です。

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ものづくりの楽しさが描かれまくり

さきほど、この映画の良さは演技にアリ! と断言しましたが、演技のみだと言い切ってしまうと少し語弊があります。この映画の良さは演技の良さともう一つ、DIYの楽しさを全力で描いている点にあります。この映画を見たことあるものづくり大好き野郎どもは全員同意してくれるでしょう。

アイアンマンのスーツは、基本的に超絶天才エンジニアであるトニー・スタークが手作りします。最初こそ洞窟で作るのですが、洞窟で作ったがゆえの無骨なボディの初代アイアンマンも最高にかっこいいし、その後色々とカイゼンを重ねるスーツも、作っている風景も最高にワクワクします。

普通に考えると尺取すぎなくらいDIYシーンが多いのですが、もはやこの映画はDIYの快感を封じ込めた映画なので、これが正解なのです。また、今後のシリーズも含めてなのですが、アイアンマンシリーズは毎回スーツの装着シーンが最高の見せ場になっています。同じ装着シーンは一度として無く、毎回カイゼンを重ねるトニー・スタークのこだわりと、どんどんスーツが良くなっていく感覚がもはや快感を覚えるのです。

あと、そもそもスーツがかっこよいですよね?? これはファンの贔屓ですかね??

この映画が公開された2008年頃といえば、日本のゲームのメカデザインに影響を受けた「アバター」とか、ごちゃごちゃに変形する「トランスフォーマー」みたいなメカデザインがハリウッドで目立っていた時期で、基本的にシンプルな形に収まりながら、装着時の変形で魅せるアイアンマンスーツは、当時の映画のメカデザインの中でもそれなりに個性的なものだったと記憶しています。この映画に出てくるスーツは、2000年以降のコミックのアイアンマンスーツを割と忠実に再現した造形で、変にハリウッド的な流行の影響を受けすぎず、原作を忠実に再現しながら、実写ならではのメカの魅力を封じ込めた最高のデザインだと思います。

実はこのアイアンマンのスーツ、「ターミネーター」や「シザーハンズ」「ジュラシック・パーク」などの造形でおなじみの、ハリウッドの美術の巨匠スタン・ウィンストンの遺作ということでも有名で、そういった意味でも感慨深い作品です。

マーベル・スタジオにはこのスタン・ウィンストン・スタジオ制作のアイアンマンマーク1のスーツが飾ってあるらしく、ぜひ一度観てみたいものです。


そして、、、、今回の映画のヴィラン、アイアンモンガーなんですが、ゴツくて最高じゃないですか??

完全にトリビアになるんですが、このアイアンモンガー、オリジナルはアメコミアーティストのアディ・グラノフ氏がデザインしたもので、なんとなんと、アディ・グラノフ氏は日本の漫画「トライガン」に出てくるモネヴ・ザ・ゲイルを着想の元にしているらしいのです。

これはこのまえ「内藤泰弘の世界展」に行った時に知ったのですが、まさかここで中学生の頃から読んでいたトライガンとアイアンマンが繋がるとは、、、その展示で一番の衝撃でした。


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最高のラストを経て、物語は続く、、、

そして、、、ネタバレしないと断言してるので具体的な言及は避けますが、、、この映画、ラストが今まで語った映画の魅力を封じ込めた最高のシーンなので本当に是非見てほしいです。

実はあの最後のシーンはアドリブだったらしく、そういうところも含めてこの映画の魅力を凝縮したシーンだと思います。

MCU全体でも、一番好きなシーンの一つです。

MCUファン、みんなそうですよね!?




あと一つ言い忘れていた大事なこととして、MCUの作品群は、必ずエンドロールの後におまけの映像があります。

あー 終わった なんて思って、エンドロール入った時点で観るのをやめると、絶対に後悔します! 

MCUシリーズの途中から、映画が始まるまえに「エンドロール後も映像がありますのでご注意ください」みたいな注意書きが流れるようになりましたが、実はMCUをリアルタイムでずーっと観ていると、結構エンドロールの途中で席を立つ人が多くて「ああ、、、、教えてあげたいけど教える事もできない、、、」と思った記憶があります。

なので今から見る人達は、ぜひとも最後の最後、エンドロールの最後まで鑑賞してくださいね!

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Emotional Oranges「The Juice Vol.1」
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株式会社ピースオブケイクでデザイナーしています。 時折フリーランスのグラフィックデザイナーとしても活動して、その場合はCDのアートワーク等を主に作っています。
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